診療日誌

2019.03.28更新

イチローが現役を引退した。インタビューに答える、頂点を極めた彼の言葉にはやはりというか重みが感じられた。イチローは45歳である。彼は例外で、概してプロ野球選手は35歳~40歳が現役で活躍できる年齢である。これを他のスポーツ選手の職業寿命と比較すると相撲やテニスやサッカーは大体35歳ぐらいであるからやや長いといえるかもしれない。しかし年齢に伴う体力の衰えは致し方ないであろう。

人間の寿命にも限界がある。全ての病気を克服すれば150歳まで生きられるという人もいるが、現実には100歳まで生きられる人はごく少ない。

しかし元気で生きていられる寿命{健康寿命}はさらに低くなる。平均寿命マイナス8歳と言われており、女性で78歳、男性で74歳となる。健康寿命とは何不自由なく生活できる限界年齢である。イチローのように例外はあるかもしれないが、おおむねそのあたりに大きな山がくるのである。

イチローはテレビの中で「自分は監督には向かない。むしろ、若い人を教えることができれば、そちらのほうに興味がある」と話していた。イチローの第二の人生の始まりである。

自分の魂を高めていくには自分の道を見つけ、それを究めていくことだという。イチローはそれを実践していた。すばらしい人である。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.03.17更新

大塚製薬よりアルコールの治療薬であるセリンクロが発売された。その説明会があり横浜まで足を運んだ。

アルコール依存症は元々断酒が治療の鉄則であった。従ってアルコール依存症の治療に節酒は「とんでもない」と言われてきた。

ところが近年、ハームリダクション{飲酒の害をできるだけ減らすという概念}が強く唱えられるにいたり、わが国でも2018年「新しいアルコール依存症の診断治療ガイドライン」の中に飲酒低減という選択肢が設けられるに至ったのである。そしてその低減治療薬こそがセリンクロという訳である。

時代が変われば考え方は変わるものである。医学常識と言われてきたものの中にはそういうものは少なくない。

しかしアルコール依存症の治療の骨幹は断酒であることに変わりはない。ごく初期のアルコール依存症あるいはアルコール依存症予備軍の方には治療の選択肢として節酒ということも試みてもいいということであり、うまくいかない場合はやはり断酒をしていきましょうという手続きになっている。

なおセリンクロの処方に当たっては制限が設けられるということであり、アルコール依存症の専門医あるいはそれに相当する者でないと行えないとなっており、当面当院では使えないということである。

従って節酒目的ではシアナマイドの低用量を今まで通り処方するということになる。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.03.07更新

天台宗、大阿闍梨 酒井雄哉さんの言葉をまとめた「一日一生」と「続・一日一生」の本から、なるほどと感心したありのままの言葉をそのまま抜粋してみました。

 

1   < みんなさ、背伸びしたくなるの、ねえ。自分の力以上のことを見せようと思って、ええかっこしようとするじゃない、だから、ちょっと足元すくわれただけでもスコーンといっちゃう。自分の身の丈に合ったことを、毎日毎日、一生懸命やることが大事なんじゃないの。人間から見た偉いとかすごいとかなんて、仏さんから見れば何にも変わらないから。>

2   <「こんなことやって何になるの」とか「こんなことやってもしょうがない」なんて思わずに、どんなことでも一歩づつやっていけばいいんだよ。たとえば、突然何もかも失っちゃったとしても、「もういっぺん出直すぞ」と思って、取り組んで、コツコツ、コツコツとやっていけば、また10年ぐらいして振り返ったときには、よう生き延びたなあ、いまこんだけの生活ができる力がついたなあ、と思えるくらいのところに行っているよ。>

3   理の道:  たとえばのはなし  木には木のしごとがあり 草は草のやくめがある どんなに背伸びしても 草は木にはなれないだろう

                木のままで 草のままで お互いが助け合うこと   それは人間社会でもおなじだと思う

                世の中で生きるということ それはひとりの力ではとてもむりだ 

                お互いの立場をよく理解し みとめあいながら生きてゆけば  毎日がたのしく あかるく暮らせるはずだ

投稿者: 湘南こころのクリニック

SEARCH

CATEGORY

診療日誌