診療日誌

2017.02.26更新

DSM5ではうつ病{うつ状態}はどのように分類されているのだろうか?

まず{うつ状態}を示す病気をまとめて  4 抑うつ障害群 Depressive Disorders {うつ病群}  としており、その中に

    重篤気分調節症 {子供で見られる気分の障害}

    うつ病 Major Depressive Disorder {メジャーうつ病}  単一あるいは反復性

    持続性抑うつ障害 Persistent Depressive Disorder {2年以上の慢性うつ病と気分変調症を合わせたもの}

    月経前不快気分障害 Premenstrual Dysphoric Disorder

    物質・医薬品誘発性抑うつ障害

    他の特定される抑うつ障害

    特定不能の抑うつ障害

なお病状の特徴を示す用語として、特定用語もうけられている。それらは

    不安性の苦痛を伴う

    混合性の特徴を伴う

    メランコリアの特徴を伴う

    非定型の特徴を伴う

    精神病性の特徴を伴う

    緊張病を伴う

    周産期発症

    季節性

また経過については

    部分寛解

    完全寛解{2か月以上の症状の消失}

重症度については、症状の数と機能障害の程度にもとずいて、記載する

    軽度   中等度   重度

 

投稿者: 湘南こころのクリニック

2017.02.12更新

私は生来、性善説が好きで、基本的に性善説の立場をとってきた。しかし、それは全くの思い違いであることに気づかされた。それは<サピエンス>という本を読んだからである。そこには人類の太古からの記録が綴られている。

その本の一部を要約するとこうだ

人類の祖先は600万年前類人猿から進化し、当初は取るに足らない動物の一種で、森で生活していた。その後人類と呼ばれるような存在になったのは250万年前に現れたアウストラロピテクスだった。彼らは世界各地に広がり、進化の過程でネアンデルタール人、ホモエレクトス、ホモデニソワなど6種以上の人類種に分かれていった。そしてその中で20万年前に登場したのが、われわれホモサピエンスなのである。われわれは約7万年前に言葉を持つようになった。そしてそれを生かし、世界に広がっていった。約4万5千年前オーストラリアに上陸し、それからまもなくオーストラリアにいた大型動物は絶滅するに至る。また約3万年前、ネアンデルタール人という種がいなくなった。そして1万3千年前からは人類種の中で唯一、生き残った存在がホモサピエンスというわけである。

まさしく人類の歴史は戦いの連続であったといっていい。今もアフリカでは民族同士の大量虐殺が行われている。われわれは多くの生命を絶滅に追いやった張本人であることに気づく必要があると、その本では述べられている。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2017.02.02更新

100年以上前、3大精神病と言われていたものの1つで、後に精神疾患から除外されたものがある。それは何かというと、てんかんである。てんかんは脳波の発見により病態が明らかとなり、神経疾患の1つとみなされるようになった。

そして今回も同じようなことが起こりつつある。現在、WHOにおいて国際疾病分類の改訂がおこなわれているが、どうも認知症が神経疾患に完全に入ってしまうらしいのだ。認知症はアルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体病、前頭側頭型認知症などに分かれ、その病態も明らかになりつつあり、CTやPETなどの画像診断が行われるようになってきている。精神科で診るよりも神経内科や脳外科で検査を受けるように変わってきているのである。未だ病気を治すという意味での治療薬はないが、これも時間の問題と言われている。

このような動きを見ていると、精神疾患の原因が分かるにつれて精神科で扱う病気が次第に減っていってしまうのではないかと危惧の念を抱いてしまう。最終的に残るのは統合失調症だけではないかという人もいるぐらいだ。何十年もしたら精神科とか精神疾患という名前すら消えてしまっているかもしれない。

投稿者: 湘南こころのクリニック

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