診療日誌

2016.01.31更新

死ぬことは絶対に駄目である。死のうとすることも絶対に駄目だ。
それにもかかわらず薬をたくさん飲む人がいる。一瞬現実から逃避したいのかもしれない。その瞬間、ほかのよい方法が見つかればそのようなことはしないでもすんだかもしれないのに。
過量服薬はOVER-DOSEの頭文字をとってODと言われる。ODをしても良い結果は待っていないという自覚がないのかもしれない。過量服薬すると通常、救急病院に運ばれる。過量服薬される薬の中では精神薬が多く、ときに致死的となりえる。死ぬつもりはなくても死に至ってしまうことがある。
今回、救急病院にてODで死に至った人を調べ、どのような薬を飲んでいたかについて検討をおこなった論文が精神神経学雑誌に載っていたので読んでみた。
睡眠薬は昔からたくさん飲んでも死なないと言われていた。しかしどうもそうではないようなのである。その雑誌のなかでとりあげられた危険性の高い4つの精神薬は高い順にラボナ・ベゲタミン・レボトミン・ロヒプノール{サイレース}であった。これらはラボナを除くと日常的に精神科医が使っているものであった。
眠れないのでもっと強い薬をだしてくれと求めてくる患者がいる。あるいは病状が悪く、医者が何とかしようと薬を過度に強くしてしまう場合がある。そうこうして致死性の高い薬が使われていくのである。われわれ医者も注意して見つめなおしていかないといけないのだろう。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2016.01.21更新

日本はこれからさらなる人口減少とますますの高齢化に直面していく。消費は落ちるだろうし、税収も当然減るであろう。財政支出は増える一方で、税金を上げないと立ち行かなくなる。税金を上げると当然消費は落ちるから、さらなる増税が必要になっていく。国民の暮らしはますます苦しくなる。政府は増税だけでなくインフレ目標をあげている。しかし給与が上がらないインフレは増税と同じ、いや増税以上に悪いかもしれない。消費がふえないのは将来不安{老後不安}があるからである。企業が給与を上げたり、設備投資に躊躇するのはやはり先行き不安が強いからである。日本人の幸福度は世界のなかでもかなり低い。これは将来不安が国民全体を覆っているからだと思う。日本人が豊かになる仕組み・将来不安をなくす方法を見つけてもらいたいものである。世界第3位のGDP大国のはずである。1億総中流というのは昔話しになってしまったようだ。
バブルが破裂する前はJAPAN IS NO.1.と言われ、日本が模範とされていた。しかし、グローバリズムに押し流され、価格競争力からみても不利な立場で世界と戦うようになった。情報と金融でアメリカに負け、市場の大きさと低価格力で中国に負けてしまった。
日本にはまじめな国民性と高い技術力があるといわれる。これからも日本がいい国であり続けられるように知恵を絞っていっていただきたい。これからの子供たちのために。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2016.01.11更新

精神疾患をスペクトラムでとらえようとする考え方が疾病分類に取り入れられるようになった。スペクトラムとは連続体を意味するが、単なる連続体ではなく変位がみられるのが通性である。この変位とは以前、臨界点としてお話ししたものと同義である。たとえば氷は0度で水にかわり、100度で水蒸気に変わる。精神疾患の場合も単に連続しているのでなく、質的に変化するところがあるということで、この変位するところが重要なのである。変位はいくつかの指標で明らかになる。例えば生活機能である。認知症や精神遅滞のように脳の全般的な障害がみられる場合はある時点で社会生活機能の障害が明らかになる。ここが正常と異常の境目になる。さらに進展すると自立が困難となる。またさらに進むと日常生活機能の面でも障害が現れてくる。いわゆる排せつ・食事・着替えなどができなくなる。ここまでに至ると重度の障害といわれる。
それ以外の精神疾患についても障害の空間的な広がりと時間的な持続性が高まり、障害の強さが増すにつれて新たな疾患に移行することは予想されている。ストレスなどによりストレス関連障害としての自律神経症状があらわれ、さらに不安や抑うつなどがあらわれ適応障害となり、さらに症状が強まることでうつ病に至ることは日常臨床でよくみられる現象である。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2016.01.03更新

早いものであっという間に一年が終わり、2016年が始まりました。
診療は1月4日から開始です。新年早々は混み合うことが予想されます。
待合室に新たに掲示しましたが、時間をかけて診察を希望なされる方は午前中はどうしても時間に余裕がないので、平日の午後に時間を別にとりたいと思います。完全予約になりますから、担当医まで直接申し込みください。診療費は通常と同じです。家族同伴での相談や具合が悪い時や会社の方との面談などにもご利用ください。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿者: 湘南こころのクリニック

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