診療日誌

2015.12.23更新

心の病いをみる場合大切なことは病気の本質を理解したうえで診断することである。その際、主症状と付随する症状、経過、病状の程度、他の疾患との区別が重要である。例えば、うつ病については~
1 主症状と付随する症状
 抑うつ気分と意欲低下が主症状となる。付随する症状としては不眠、食欲不振、全身倦怠感、自責感、希死念慮、集中力困難、希望のなさなどがある。主症状が1つと主症状を含めて5つ以上のうつ症状が必要になる。
2 経過
 症状は毎日みられ、2週間以上持続することが必要である。従って{お休みの日は大丈夫}とか{日によっては普通に過ごせる}という場合は通常、うつ病とは言わない。
3 病状の程度
 日常生活に全く支障がないという場合は病気として扱わないのが原則である。正常と病気の境目は連続的であり、あいまいであるが、日常生活に支障をきたすかどうかがその臨界点といえるのである。
4 他疾患との区別
 うつ病と同じようにみえても異なる病気がある。身体疾患・他の精神疾患・薬物中毒などでうつ病に似た状態を呈する場合があり、それを除外する必要がある。これは簡単そうで難しい。だから心の病いかもしれないと感じても、身体症状が強い場合には総合病院等でもろもろの検査を受けておいた方がいい{ほとんどの方はそのようにされているけれども}。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2015.12.13更新

今回は強迫性障害の処方例について述べたい。
  1 パキシル 10mg 1回1錠 夕食後
  2 アナフラニール 25mg 1回1錠 1日2回
強迫性障害については一般的にSSRIが用いられる。私は切れ味の鋭いパキシルを用いることが多い。1日量10mgより始め、2週ごとに5mgずつ増やし、1日量30mgまで増やす。効果がないときはアナフラニールを使っている。1日量50mgより始め、2週ごとに25mgずつ増やし、1日量150mgまで増量する。
軽症例ではかなりの効果が期待でき、症状の改善がみとめられる。しかし重症例でひきこもりの強いような場合は薬物の反応が乏しいことが多い。従って薬物療法とあわせて生活指導をおこなっていく。生活指導の要点は{病気に関わっている時間を可能な限り減らす}ということである。強迫性障害に限らず神経症の人は{気にすればするほど悪くなる}という特徴がある。だからできるだけ外に出て、趣味なり仕事をする方がいい。病気に関わらないで、他のことに注意を向けていくのである。病気のことを考える時間がなくなれば、病気は自然とよくなっていくものである。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2015.12.02更新

NHK杯フィギュアースケートは羽生の圧倒的勝利で終わった。なぜ彼がそんなにも強いのか、何か特別な秘訣でもあるのだろうか?ということで、私なりに僭越ながら考えてみた。そしていくつかの事柄が思い当たった。
1 小さい時からスケートに親しみ、スケーターとしてはセンスが抜群であった。またそれを支える教育的な環境があった。
2 さらに世界を見据えたことから、自ら海外に拠点を求めた。
3 名高い名コーチ陣に師事し、彼らの指導を受けることができた。
4 目標が常に明確であり、達成するまでは努力を惜しまなかった。
5 熱意があり、人の協力を引き出す能力いや魅力があった。
多分それ以外にも無数の事柄の積み重ねが彼を育てたのであろう。
ともかく彼の演技は素晴らしく、人を引き付け、虜にしてしまう。彼のビデオがもう1本増えそうである。

投稿者: 湘南こころのクリニック

診療日誌