診療日誌

2015.06.25更新

カウンセリングとは面接等を通じて心理的な働きかけをおこなう技法であり、心理的に問題を抱えている人に対して幅広く用いられている。しかしカウンセリングの適応と限界について理解しておく必要がある。一般に次のような病気に対してはカウンセリングでなく薬物治療が重要である。。なぜならこのような病気は心理的な病気というよりも脳の病気とみなされているからである。このような病気とは 1統合失調症 2躁うつ病 3内因性うつ病 4パニック障害 5強迫性障害 5その他。なお、知的障害・認知症・発達障害については脳の一次的障害であるが、薬物治療による効果は薄く、医療よりも福祉的なアプローチがより大切になっている。
カウンセリングは脳の病気は治せないが、心理的な側面に焦点をあて、気持を和らげたり、困難や病気に立ち向かう力を与えてくれたり、問題の解決のヒントをみつけてくれたりしてくれるであろう。
当院でも心理カウンセラーによるカウンセリングをはじめています。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2015.06.15更新

この頃であるが、時間が空いた時とかに短編小説を読むことが増えてきた。といっても1日30分とか1時間程度であるが。最近のお気に入りは百田尚樹の作品だ。最初に手にしたのはもう何年も前になるが「海賊とよばれた男」だった。そのときからすっかり気に入ってしまった。一度気に入ると同じ作家の他の作品も続けて読みたくなるものである。実は20年以上前はシドニー・シェルダンのファンであった。彼の作品は大体は読んでいる。有名なものでは「ゲームの達人」がある。とにかくスリリングでワクワクさせてくれた。それに対して百田はとにかく泣かせてくれる。私が少し年をとって涙もろくなったせいもあるかもしれないが。「魔法の万年筆」は彼の作品のひとつである。純粋な気持ちややさしさにふれると、自分が見失ってしまった大切なものを感じてつい涙ぐんでしまうのであろう。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2015.06.05更新

統合失調症は進行性の病気で、その慢性症状でもある無為自閉・感情鈍麻等は治療にあまり反応せず、いわゆる不可逆性の病態とされ、統合失調性残遺状態とよばれている。
それに対しうつ病は、従来、再発を繰り返すが完全寛解する病気とされてきた。この一般常識は今や覆されつつある。なぜなら、うつ病の寛解率は60%程度であり、部分寛解を含めても80%前後である。残る20%程度は慢性化し、難治化し、寛解することは少ない。慢性化したうつ病に対してはさまざまな治療法が提示されているが、それでも治らないうつ病は10%前後存在すると言われている。
統合失調症でみられたような残遺状態が一部のうつ病についても存在するのだろうか?臨床的には不可逆性か否かは別として、うつ病についても残遺状態は存在しているといっていいように思われる。またうつ病で良くなったという人に関しても、細かく観察すると、実は疲れやすさなどが残っている場合があり、これも見方によっては残遺症状と言えなくもない。
将来、画期的な薬や治療法が発見されれば、残遺状態に至る過程が予防され、残遺症状という症状がなくなる日が来るかもしれないが。

投稿者: 湘南こころのクリニック

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