診療日誌

2013.09.23更新

一般に発症には外的要因と内的要因が絡み合っています。外的要因とは主にストレスであり、内的要因とは素質とか病前性格とか家族歴{遺伝}とかいうものです。ストレスが少ない時代には主に内的要因が重視されましたが、ストレスの多い時代には外的要因のほうが重視されます。うつ病に多いとされた執着気質とかメランコリー親和型というものは時代とともに少なくなり、環境要因としての職場状況、人間関係、夫婦関係などが発病の大きな要因になっています。強いて言えばストレスに弱い人間がなりやすいともいえますが、治療も薬物療法だけでなく環境を変えてあげることやストレス抵抗力を高めてあげることなどが必要になってきます。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2013.09.16更新

新型うつ病の話しは<うつは心のかぜ>と同じようなものととらえている。マスコミを通じてうつの啓蒙化をはかり、<うつは近年増えつずけている>というイメージを植え付けるには効果的だ。新型うつ病があるかどうかについては懐疑的だ。多分、学問的には新型うつ病は存在しないだろう。WHOのICDにもAPAのDSMにもない。しかしである。次のような見方は存在するであろう。ICDやDSMの診断基準には経過的な評価が十分でない。適応障害はうつ病の縦断的評価基準をみたせばうつ病と診断される。しかし経過をみていくと病態として適応障害だったなあということはときどきある{その逆も比較的に多いが}。新型うつ病の症状は適応障害の症状と重なっている。当初からそのような症状があれば間違いなく適応障害と診断するであろう。新型うつ病はうつ病の診断基準をもう少し見直した方がいいというサインともとれる。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2013.09.11更新

ストレスが原因で抑うつ症状があらわれることがしばしばあり、軽症の場合は適応障害とよばれることについては以
前お話したと思う。しかしその程度がうつ病の基準にあてはまるようになると、例えストレスが原因であってもうつ病と診断される。初発のうつ病ではストレスの関与が80%以上に認められると言われている。通常のかぜが悪化し、気管支炎になりさらに悪くなって肺炎になることと対比して考えてみると、ストレスが原因で自律神経失調症、適応障害、うつ病と進展していくと考えてもいい。よくうつ病は心の風邪といわれるが、この比喩は間違っているかもしれない。心の風邪は自律神経失調症のレベルであって、うつ病はかぜのようにすぐにはよくならない。しかしながらうつ病の啓蒙にはかなり貢献したといえる。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2013.09.01更新

患者さんから睡眠剤は恐いので睡眠導入剤にしてくださいと頼まれることがある。あたかも睡眠導入剤は睡眠剤でないような言い方なので、睡眠導入剤も睡眠剤だよというとヘーといって驚かれる。現在、使われている睡眠剤はほとんどがベンゾジアゼピン系と言われているもので、安全性は高い。が、依存性はなくはない。一年以上毎日使うと依存がでてくる。かといって日常生活に支障がでてくるわけではない。よく眠れないといってアルコールを晩酌にして酒量がふえる人がいる。お酒の依存はこわい。だからお酒に頼るなら、睡眠剤のほうがいい。睡眠の質も断然よい。お酒は寝付きだけはよくしてくれるが、睡眠の深さも浅く、持続性もないからだ。

投稿者: 湘南こころのクリニック

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