診療日誌

2019.07.01更新

今年の日本精神神経学会は新潟で行われた。

ちょうど2日前に震度6の地震があっただけに、行く直前{やめておこうか}とも思ったが{行ってみてから考えよう}と思い直し、上越新幹線に乗り込んだ。

新潟駅ではNGT48が写真で迎えてくれた。新潟ではメジャーなんだなと実感した。

前日の夜は{何か新潟の名物でも食べてみたい}と思い、駅構内にあるレストラン街を覗いているうちに、タレカツ丼が有名ということがわかり、そば屋に入って、ヘギソバとタレカツ丼を注文した。思ったより、適度な甘さのカツに舌鼓を打った。

講演会はいくつかの会場に分かれているが、次のようなことをメモしてきた。

  1  限局性恐怖症では、現実暴露だけでなく、筆記暴露などのイメージ暴露も有効である

  2  統合失調症の方の20%は抗精神病薬に抵抗性だが、このタイプのものはドーパミンの障害でなく、それ以外の神経系の障害{例えばグルタミンサン系とか}である可能性が高い。

  3  難治性のうつ病の方には今後、r-TMSやケタミンなどが使われるようになるであろう

  4  ALSとFTDは遺伝的相関性が高い

  5  産業保健では、復帰時の異動について、GATB検査{職業適性検査}が有効である        など

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.06.10更新

多分、最近のニュースを見ていて気分が良くなる人なんてまずいないであろう。虐待死・殺傷事件・高齢者自動車過失致死事故などが報道され、少年少女までが犠牲になっており、連日のように繰り返し繰り返し嫌な思いをさせられているわけだから。このようなことが日本人の心に影響を及ぼすことはないのであろうか。自殺に関しては事実、影響があると認められており、報道もある程度の範囲内で自粛をしていると思われるが、不快な重大なものに関しても何らかのルールが必要ではないだろうか。特定のひきこもりの人が起こした事件の報道では、ひきこもりのすべてのひとを危険視するかのようなイメージにさせてしまったことには問題があったであろう。

それにしても楽しい、面白い、人の気持ちを暖かくしてくれるようなニュースをもっと、もっと増やしてもらいたいと思う。患者さんの中には嫌なニュースは見たくないとはっきり言う人もいる。私も全く同じ気持ちである。番組の中でよくPTSDにならないような対策が必要ですねと言われるが、そのような事故現場の映像を流すこと自体が悪い影響を与えているような気がしてならないのであるが。

 

 

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.05.31更新

専門医機構認定専門医の更新については三つの分野の講習が必須とされています。その三つとは「医療倫理」「医療安全」「感染対策」です。

先のゴールデンウィークに開催されていた日本医学会総会のプログラムの中に必修講習である講演会が予定されており、これぞと考え、「医療倫理」と「医療安全」の必修講習を受けてきました。受講後「参加証」が配られましたが、そのまま持っているだけでは単位にはなりません。

必ず所属の、精神科であれば日本精神神経学会の事務局に自己申告の手続きをしないといけません。そのことにあとで気づき、これはいけないと思い、手続きを済ませ無事にポイントをいただくことができました。

いずれ機会があれば早めに「感染対策」の講習も受けておこうかなと思っています。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.05.23更新

今年はゴールデンウィークのお休みが長かったことから、1つ心配していたことがあった。それはゴールデンウィーク後の外来診療における混み具合であった。予想していた通りいつもよりはかなり混んでいた日もあったが、前もって心配していたほどでもなく、なんとか無事に終えることができた。職員や患者さんたちが気をきかせてくれたことも大きかったのではと思っている。

しかし正直なところいつもよりも疲れが出たのも事実である。疲れたら、ゆっくりしようが原則である。ゴールデンウィークをゆっくりしながら、やることは事前に済ましておいたことも大きかった。

やれるときに少しずつやって自分の限界を超えない様に気をつけてやっていこうと思っている{だんだん無理がきかないような年になってきつつあるので}。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.05.05更新

9連休も明日で終わりです。

早いものであっという間にお休みも終わります。

連休明けの1週間はかなり混むと思いますので、そのつもりで受診してください。

なお、ブログ{診療日誌}ですが、10日ペースの更新がしんどくなってきました。これからはあまり無理せず、少ないときは月に1~2回ぐらいでもいいつもりでやっていきたいと思います。

・・・と言うわけで、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.04.21更新

すでにご存知かと思いますが、改めてゴールデンウィーク中のお休みについてお知らせします。

今年は5月1日が祝日となるため、それに伴い4月30日および5月2日も休日になります。当院は日曜・祝祭日はお休みのため、ゴールデンウィーク中のお休み等に関しては次の通りとなります。

 

1  4月27日{土}は通常通りに診療いたします。

2  4月28日{日}~5月6日{月}は9連休でお休みとなります。

 

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.04.09更新

ベンゾジアゼピンは昔は「魔法の薬」とよばれ、絶大な評価を得ていた。

しかしSSRIの登場により「ベンゾジアゼピンは習慣性があり、その使用を制限すべき」という論調に変わってきている。ベンゾジアゼピンよりいいお薬があればそれはそうであろうが、SSRIが絶対的かというとそこまではいっていないと思うのは私だけであろうか?

最近、手にした「心身医学 2019 Vol.59 no.3」に掲載されていた海外文献で「ベンゾジアゼピン:心血管疾患の管理における有用なツール」としてベンゾジアゼピンが取り上げられており次のようなことが述べられている。すなわち「ベンゾジアゼピンに対する現実的な評価が必要である。心血管患者の不安に対して低~中等量の補助的なベンゾジアゼピン使用は有用である」と結論している。

この論文では心疾患が取り上げられていたがそれだけではないであろう。ベンゾジアゼピンには即効性がある。そのためパニック障害の不安発作のときあるいはあがり症の予防の時には便利である{インデラールも使われるが}。不眠症の場合もベンゾジアゼピンは便利で有効なお薬である。依存性のない睡眠薬も最近は出ているが無効な場合もある。

私個人としては、使い方を間違えなければベンゾジアゼピンは使っても差し支えはないお薬であると考えている。ただし患者さんが乱用する恐れはゼロではなく、これが一番の問題かもしれない。

 

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.03.28更新

イチローが現役を引退した。インタビューに答える、頂点を極めた彼の言葉にはやはりというか重みが感じられた。イチローは45歳である。彼は例外で、概してプロ野球選手は35歳~40歳が現役で活躍できる年齢である。これを他のスポーツ選手の職業寿命と比較すると相撲やテニスやサッカーは大体35歳ぐらいであるからやや長いといえるかもしれない。しかし年齢に伴う体力の衰えは致し方ないであろう。

人間の寿命にも限界がある。全ての病気を克服すれば150歳まで生きられるという人もいるが、現実には100歳まで生きられる人はごく少ない。

しかし元気で生きていられる寿命{健康寿命}はさらに低くなる。平均寿命マイナス8歳と言われており、女性で78歳、男性で74歳となる。健康寿命とは何不自由なく生活できる限界年齢である。イチローのように例外はあるかもしれないが、おおむねそのあたりに大きな山がくるのである。

イチローはテレビの中で「自分は監督には向かない。むしろ、若い人を教えることができれば、そちらのほうに興味がある」と話していた。イチローの第二の人生の始まりである。

自分の魂を高めていくには自分の道を見つけ、それを究めていくことだという。イチローはそれを実践していた。すばらしい人である。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.03.17更新

大塚製薬よりアルコールの治療薬であるセリンクロが発売された。その説明会があり横浜まで足を運んだ。

アルコール依存症は元々断酒が治療の鉄則であった。従ってアルコール依存症の治療に節酒は「とんでもない」と言われてきた。

ところが近年、ハームリダクション{飲酒の害をできるだけ減らすという概念}が強く唱えられるにいたり、わが国でも2018年「新しいアルコール依存症の診断治療ガイドライン」の中に飲酒低減という選択肢が設けられるに至ったのである。そしてその低減治療薬こそがセリンクロという訳である。

時代が変われば考え方は変わるものである。医学常識と言われてきたものの中にはそういうものは少なくない。

しかしアルコール依存症の治療の骨幹は断酒であることに変わりはない。ごく初期のアルコール依存症あるいはアルコール依存症予備軍の方には治療の選択肢として節酒ということも試みてもいいということであり、うまくいかない場合はやはり断酒をしていきましょうという手続きになっている。

なおセリンクロの処方に当たっては制限が設けられるということであり、アルコール依存症の専門医あるいはそれに相当する者でないと行えないとなっており、当面当院では使えないということである。

従って節酒目的ではシアナマイドの低用量を今まで通り処方するということになる。

投稿者: 湘南こころのクリニック

2019.03.07更新

天台宗、大阿闍梨 酒井雄哉さんの言葉をまとめた「一日一生」と「続・一日一生」の本から、なるほどと感心したありのままの言葉をそのまま抜粋してみました。

 

1   < みんなさ、背伸びしたくなるの、ねえ。自分の力以上のことを見せようと思って、ええかっこしようとするじゃない、だから、ちょっと足元すくわれただけでもスコーンといっちゃう。自分の身の丈に合ったことを、毎日毎日、一生懸命やることが大事なんじゃないの。人間から見た偉いとかすごいとかなんて、仏さんから見れば何にも変わらないから。>

2   <「こんなことやって何になるの」とか「こんなことやってもしょうがない」なんて思わずに、どんなことでも一歩づつやっていけばいいんだよ。たとえば、突然何もかも失っちゃったとしても、「もういっぺん出直すぞ」と思って、取り組んで、コツコツ、コツコツとやっていけば、また10年ぐらいして振り返ったときには、よう生き延びたなあ、いまこんだけの生活ができる力がついたなあ、と思えるくらいのところに行っているよ。>

3   理の道:  たとえばのはなし  木には木のしごとがあり 草は草のやくめがある どんなに背伸びしても 草は木にはなれないだろう

                木のままで 草のままで お互いが助け合うこと   それは人間社会でもおなじだと思う

                世の中で生きるということ それはひとりの力ではとてもむりだ 

                お互いの立場をよく理解し みとめあいながら生きてゆけば  毎日がたのしく あかるく暮らせるはずだ

投稿者: 湘南こころのクリニック

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