診療日誌

2019.02.15更新

近年LGBTに関する積極的な擁護論が強まっているが、それに伴い様々な行政上・法律上の問題がもちあがっている。身近なところで取り上げると数年前から一部の精神科で扱う診断書に男女の別を書くところがなくなっているものが見受けられるのである。トランスジェンダーの人に配慮してということもあろうが公式の文書としては極めて望ましくないのではないかと思う。学問的には性差という物差しは非常に大切なファクターであり、性別を考慮して環境に配慮していくことが必要になることも多いのである。そもそも性別がわからなければその配慮自体ができなくなってしまう。

男性と女性は平等で同じ扱いをするべきという人も多いが、男性にしかできないことあるいは女性にしかできないことがある。お互いのいいところあるいはちがうところを認め合ったうえで、できるだけ平等にしていくことのほうが望ましいと思う。それはトランスジェンダーの方についても同じだと思う。性別をうやむやにするよりはトランスジェンダーという人を受け入れていく社会を作っていくことが大切であろう。それだけの成熟した社会にはなっていないのではないかと思うが。

何が言いたいかと言うと、診断書には性別の区分は残しておくべきであるということである。性差という観点から物事を考えていく医学的なあるいは社会的な土台をないがしろにしてしまうことになるからである。さらには区分をなくしたからといってLGBTの人に思いやりを示したということにはつながらないだろうということである。

投稿者: 湘南こころのクリニック

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